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「適地適作」と「かぼちゃ」


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 「地産地消」もまた良い考えですが、我が社の信念は「適地適作」です。

 地産地消とは、できるだけ近いところで採れたものを食べて暮らすのは、理にかなっていて健康にも良いということだと思います。また、これはエコの観点からも大切なことだと思います。この考えには、大賛成です。

 しかし我が社の信念は「適地適作」です。
 ご案内の通り、適地とはその作物にとっての栽培適地のこと。適作とはその作物にとって最適な作型のこと、つまりその場所でいつ種まきし、いつ採ったら一番条件良く栽培できるかの栽培形態やタイミングのこと。

 カボチャこそこの適地適作のテキストのような作物なのです。例えば、8月、9月は日本ではカボチャは沢山収穫できますが、ニュ―ジ―ランドでは、2月、3月に収穫できるのです。適地を見つけながら、その場で適当な作型を確立して栽培しますと、地球上に周年栽培の仕組みを作りあげることが出来るのです。

 この20~30年の先人たちの創意工夫のおかげで、今では地球を舞台にした世界分業が確立され、産地を転遷しながら一年中おいしいカボチャを食べられるようになりました。あるときは日本、あるときはニュージーランドあるときはメキシコといった具合に。あらゆる産地が露地栽培で、施設等は全く使いません。栽培品種も「えびす」「味平」といった日本でおなじみの代表品種です。適地適作を貫きますと、農薬も減らせます。実に理想的なエコ栽培です。かつては温室や燃料による加温まで使っていたカボチャ栽培も昔の話になりました。

 輸送はハンデイになるでしょうか。四方を海に囲まれた日本。海を駆使した水運こそ省エネ輸送の典型ですし、貿易立国日本を支えてきた海運こそ世界と日本を最も安いコストで結ぶ、理想の仕組みであったのです。この意味で、島国日本にとって「世界分業」のメリットは最大限享受できるのです。

 おいしいカボチャからおいしいカボチャ料理を作る。その理想に燃えて、地球を駆け巡る野菜と格闘しています。